染地台 藪蕎麦の日記

今月の予約状況を記載。そばの自家製粉でいろいろなそば粉を作ります

今年、最後の製粉を終えて。

今年の8月にオープンし、なんとか年の暮れを迎えることができ、支えて頂きました皆様に感謝申し上げます。

この業界に入って50年足らず、自家製粉を始めて20年。

今年、初めて気が付いた事(極めて重要な事)があります。

もちろん、製粉の事です。今まで何度か書いてきましたのでここでは省略しますが、今後の蕎麦人生に大きく影響します。

ところが今年の新蕎麦で更に深い処の憂慮、と申しましょうか、語学に弱いもので適切な言葉が浮かんで来ません。

今年の新蕎麦で、主力に考えていました永平寺のあの独特な風味がほとんど感じられません。

もちろん、蕎麦の甘味はしっかりしていますが、他のどの蕎麦にもないものがなくなってしまいました。

まだ、始めの1袋なので結論はだせませんが、神立から使いはじめて、こんなことはありませんでした。

すぐに出荷元に問い合わせをしましたら、例年となにも変わりはない。あるとしたら豊作で収穫量が2倍だったこととの事でした。

今日、お目見えのお客様が(何度かお目見えでいろいろお話をして頂いています。)「植物はストレスを感じた時できる物質がある」と教えてくれました。
早速、ネットで「そば豊作」と検索すると広い地域で豊作の様でした。

そこで、思ったのが開田高原です。

以前開田高原を使ったのは10年位前の事でしたが強烈な印象がありました。

しかし、今年の開田高原は甘味はありますが、その個性は感じられませんでした。

単純に今の流れのような「豊作」が原因にすれば納得できます。

しかし、私の想像です。

何れにしても、今年1年この永平寺開田高原、美山を使っていくわけです。

実は、ホッとしている処もあるのです。
玄蕎麦が美味しいとその旨味を引き出すに考えても結論が出ないまま悩み続ける、これから解放されると思うと気が楽というより、なにか自由になった感じがします。

今日の気持ちはこれまで。

明日からはこの玄蕎麦をどうするか、ゆっくり考えます。