先日、開店まもなく2名様がいらっしゃいました。
ご予約は永平寺2枚、丸岡1枚、平打ち1枚でした。
お蕎麦は永平寺から順にお出ししました。
お話をしながらごゆっくり召し上がっていました。
乾き始めた蕎麦をほぐしながら、3~4本を口にして、お連れ様とお話なさっていました。
たぶん、口に広がる蕎麦の甘み、蕎麦の余韻を楽しみながら、また3~4本を食べるというのを繰り返していました。
同じ様に丸岡、平打ちを召し上がり、蕎麦湯を飲まれました。
そしてお客様が「この蕎麦湯は永平寺ですか」と言われました。
もちろん、その時の蕎麦湯は永平寺だったのです。
蕎麦湯の産地の事を言われることはほとんどありませんし、わからない人が多いのです。
その後、永平寺の感想を話され、御代わりのご注文を頂きました。
お帰りになったのは閉店少し前です。
大変喜ばれてお帰りになりました。
実に、1時間余りいらっしゃったのです。
ずっとお蕎麦を召し上がっていたのです。
蕎麦懐石でもなく、もりそば5枚だけで(2名様)。
別のお客様も御二人で4枚、やはり開店から最後までお蕎麦を召し上がっていました。
その方はお帰りの時、「幸せです」と言われました。
これは、ひょっとしてこのような需要があるのではないかと思ったのです。
もちろん、蕎麦好きの中でもごく一部の人だけです。
これから、そのような事を考えることもいいのかなと思っています。(具体的にはわかりません。)